二月の生暖かい夜
2017/02/05
二月の生暖かい夜
耳鳴りがするから、僕はぐっと顎を低くした
二月の生暖かい夜だった
「嗚呼、溜息ばかり出やがる」
……
磨りガラスさ、ストーブがちらり写り映り
波打つ音を音と噛み締め掻き消して
コウと不幸の騙し合い
夜空は他人、赤の他人さ
もうミテクレも気にしない
ただ気にするのは世間の体
お涙頂戴世間の体……!
手と足、胴体、磨りガラス
わからんわからんお前のことが
からんころんと転がり落ちた
地獄の沙汰すら当てにならん
腐ったミカンはどうすりゃいい?
吐いて叫いて叶えりゃいい?
擦った揉んだで掬えるか?
誰が叶えて、救えんだ?
二月の生暖かい夜はどこへ向かう?
……
そんな夢を見て、1mmも間違っちゃいないと僕は思った
無駄なことばかりのこの世の中で、ホンモノの無駄なんて存在しない
幸福論の中に真実が無いのと同じように
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