幻なんかじゃない。
2016/08/30
幻なんかじゃない。
君の涙は毒霧に消え、
かすかに雪の薫りが残るだろう。
湿った土に手をつけ、
3歳だったあの頃の自分を探す。
万華鏡から見える世界、
曇りガラスに映った自分、
あくせく働く、人、人、
幻なんかじゃない。
ゆらめく地平線、
乱暴な言葉、
もうすぐ死ぬ、人、人、
幻なんかじゃない。
故郷の吐息を指で撫でてみた。
木々の間に横たわる彼女が、
私のシャツを強く抱いた。
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